非常用トイレ120回分は何日使える?家族人数別の目安と7日備蓄との差

非常用トイレ120回分は何日使える?家族人数別の使用日数の目安を解説したイメージ

「非常用トイレ120回分って、実際は何日もつの?」——防災備蓄を見直すとき、多くの方がこの疑問にたどり着きます。

結論からお伝えすると、1日5回で計算した場合、1人なら24日、2人なら12日、3人なら8日、4人なら6日、5人なら4.8日が目安です。この記事では、その計算根拠と家族人数別の早見表、そして「1週間分の備蓄」と比べたときの過不足まで、防災用品を扱う編集部の視点で整理します。読み終える頃には、ご家庭に120回分で足りるのかが数字で判断できるようになります。

結論:120回分は何日使える?人数別の目安

非常用トイレの必要数は、経済産業省が案内する成人1人1日5回を計算基準にします。この前提で120回分を割り算すると、次のようになります。

  • 1人暮らし:約24日分
  • 2人家族:約12日分
  • 3人家族:約8日分
  • 4人家族:約6日分
  • 5人家族:4.8日分

つまり120回分は、1〜3人の世帯であれば1週間分を十分に上回る量です。一方で4人以上の世帯になると、1週間分にはやや届きません。

なぜ「1日5回」で計算するのか
経済産業省は成人の平均排泄回数を1日5回とし、1人35回分/週の災害時用トイレ備蓄を案内しています。回数の考え方は非常用トイレは1日何回必要かでも詳しく解説しています。

必要回数の計算方法

備蓄量の考え方はとてもシンプルです。次の式さえ覚えておけば、家族構成が変わっても計算し直せます。

必要回数の計算式
人数 × 1日5回 × 日数 = 必要な回数分

具体例で確認する

実際に数字を入れてみましょう。

  • 4人家族 × 5回 × 3日=60回分
  • 4人家族 × 5回 × 7日=140回分
  • 2人家族 × 5回 × 7日=70回分
  • 1人暮らし × 5回 × 7日=35回分

逆に「手持ちが何日もつか」を知りたいときは、備蓄回数 ÷(人数 × 5回)で計算します。120回分を4人家族で割ると、120 ÷ 20 = 6日という結果になります。

経済産業省は災害時用トイレについて1人35回分/週を案内しています。この記事では7日分を比較基準として、120回分の過不足を確認します。

家族人数別|120回分で何日もつか早見表

1日5回で計算した場合の、120回分の持続日数をまとめました。ご家庭の人数の行をご確認ください。

家族人数 1日に必要な回数 120回分で使える日数 目安
1人 5回 約24日 3週間以上の余裕
2人 10回 約12日 1週間分を大きく上回る
3人 15回 約8日 1週間分をやや上回る
4人 20回 約6日 1週間分にわずかに届かない
5人 25回 4.8日 3日分は確保、1週間分は不足

日数は「120回 ÷(人数×5回)」の計算結果です。5人の場合は4.8日となるため、5日間を完全に賄う回数ではありません。

7日分の備蓄と比べると足りている?

次に、「1週間分の備蓄」を基準にしたときの過不足を見てみましょう。1週間分の必要回数は、人数 × 5回 × 7日で求められます。

家族人数 3日分の必要量 7日分の必要量 120回分との差 判定
1人 15回分 35回分 85回分の余裕 十分
2人 30回分 70回分 50回分の余裕 十分
3人 45回分 105回分 15回分の余裕 ほぼ適量
4人 60回分 140回分 20回分の不足 やや不足
5人 75回分 175回分 55回分の不足 不足

この表から読み取れることは、次の2点です。

  • 5人まで、120回分は3日分の計算回数を上回る
  • 7日分を基準にすると、4人以上では不足する

4人の場合、7日分の140回に対して20回不足します。5人の場合は175回に対して55回不足します。不足分は、手持ちの商品・追加商品の回数を確認して補ってください。

120回という数字だけで十分・不足を判断しない
同じ120回でも、1人なら24日、4人なら6日です。人数と想定日数から必要回数を計算してください。

「1日5回」は計算基準|実際の回数は個人差がある

1日5回は備蓄量を計算するための基準です。実際の排泄回数は個人によって異なるため、普段の回数も確認してください。

1. 排尿回数には個人差がある

本人の普段の排泄回数が1日5回を上回る場合は、その実態に合わせて必要回数を調整してください。

2. 年齢だけで回数を決めない

子ども・高齢者という属性だけを理由に、一律で1日6〜7回へ増やす必要はありません。本人の普段の排泄回数や介助の状況を確認して調整します。

3. トイレを理由に飲水を極端に控えない

トイレの使用を避けるために飲水を極端に控えることは避けてください。

4. ライフラインの復旧が遅れるケースがある

断水や下水道の被害は、電気に比べて復旧が長引きやすい傾向があります。また、上水が復旧しても下水管や排水設備が損傷している場合、水洗トイレを流すこと自体が二次被害につながる可能性があります。地震直後の判断については地震でトイレが使えないときの対処法、集合住宅の注意点はマンションで断水したらトイレは流せる?をご確認ください。

編集部ワンポイント
内閣府は、トイレの使用をためらって水分や食品の摂取を控えることが健康への影響につながるおそれを指摘しています。詳しくは災害時にトイレを我慢するリスクで解説しています。「回数を減らして節約する」という考え方は避けましょう。

備蓄がまったくない状態で被災した場合に何が起こるかは、非常用トイレを備蓄していないとどうなるかや、災害時に困ったことランキングもあわせて参考になります。

120回分を家族人数別にどう判断するか

120回分が何日もつかを、7日分の必要回数と比較すると次のようになります。

人数 120回分の日数 7日分の必要回数 差
1人 24日 35回 85回多い
2人 12日 70回 50回多い
3人 8日 105回 15回多い
4人 6日 140回 20回不足
5人 4.8日 175回 55回不足

選ぶときに確認したい3つのポイント

同じ「120回分」でも、中身の仕様には差があります。防災用品を扱う立場から、購入前に必ず確認していただきたい点は次の3つです。

  • 凝固性能:凝固剤のグラム数だけで判断せず、吸水量・凝固性能と確認できる試験条件を見ます。
  • 排泄袋・処理袋の枚数とサイズ:回数分の袋が付属しているか、まとめて捨てる袋があるかを確認します。
  • 保存期間:長期保存タイプほど入れ替えの手間が減ります。詳しくは非常用トイレの保存期間ガイドをご覧ください。

製品タイプの違いは非常用トイレの種類、価格帯による差は100円ショップ品と市販品の違いで比較しています。選び方の全体像は非常用トイレの選び方にまとめました。

IPIC SONAE「トイレのミカタ」120回分

IPIC SONAEの非常用簡易トイレ「トイレのミカタ」には、120回分と60回分のラインナップがあります。120回分の主な仕様は次のとおりです。

項目 内容
凝固剤 7g/高分子吸水ポリマー
排泄袋 約650×500mm・120枚
処理袋 約650×800mm・12枚
保存期間 製造月から15年の長期保存設計
監修 医師・防災士監修
箱サイズ 24.2×21.3×18.2cm

1日5回で計算すると、120回分は1〜3人では7日分を上回り、4人では20回、5人では55回不足します。必要回数との差を確認して追加量を決めてください。

ご家庭に合った回数分を確認する

「トイレのミカタ」は120回分・60回分をご用意しています。家族の人数に合わせて、必要な回数分をお選びいただけます。

「トイレのミカタ」を見る

今日からできる備え

数字が分かったら、あとは確認するだけです。5分あれば終わります。

  • 家族の人数を数える:同居している人数を正確に確認します。
  • 必要回数を計算する:人数 × 5回 × 7日で1週間分を算出します。
  • 手持ちの回数を数える:箱に記載された回数分を確認します。
  • 不足分を把握する:必要回数から手持ちを引き、買い足す量を決めます。
  • 保管場所を家族で共有する:どこにあるか全員が知っている状態にします。

使い方や使用後の処理まで確認しておくと、いざというときに迷いません。非常用トイレの使い方、使用後の処分方法、においへの対策もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. 120回分で4人家族は足りますか?

1日5回で計算すると約6日分です。3日分の計算回数60回を上回りますが、7日分の140回には20回不足します。追加する場合は、不足分と商品の回数を確認してください。

Q. 120回分は7日分ですか?

何人で使うかによって変わります。1人なら約24日分、2人なら約12日分、3人なら約8日分となり、いずれも7日分を上回ります。一方、4人では約6日分、5人では約4〜5日分となり、7日分には届きません。

Q. 災害時は1日何回トイレに行きますか?

経済産業省は成人の平均排泄回数を1日5回として案内しています。実際の回数には個人差があるため、普段の排泄回数も踏まえて調整してください。

Q. 120回分と60回分はどう選べばいいですか?

人数×1日5回×備蓄日数で必要回数を計算し、手持ちとの不足分から選んでください。容量だけで一律におすすめを決める必要はありません。

Q. 追加で備蓄するなら何回分必要ですか?

「人数 × 5回 × 7日 − 手持ちの回数」で計算できます。たとえば5人家族で120回分をお持ちの場合、175回分 − 120回分 = 55回分が不足分です。60回分を1つ追加すれば1週間分を満たせます。

Q. 備蓄した非常用トイレはどこに保管すればよいですか?

製品のメーカー指定の保管条件を確認してください。災害時に取り出せる場所で、保存条件を守れることが重要です。

まとめ

非常用トイレ120回分は、1日5回で計算すると1人で約24日、2人で約12日、3人で約8日、4人で約6日、5人で約4〜5日が目安です。3人までなら計算上7日分を上回り、4人以上では7日分に不足します。

大切なのは、120回という容量だけで判断せず、人数・備蓄日数・普段の排泄回数から必要数を確認することです。

防災は、災害が起きてから始めるものではありません。今日、家族の人数で必要回数を計算してみること。手持ちの備蓄を数えてみること。その小さな一歩が、もしもの安心につながります。IPIC SONAEは、そんな日々の備えを応援しています。

非常用トイレの必要数と選び方の全体像は、非常用トイレ完全ガイドにまとめています。あわせてご確認ください。

AUTHOR / SUPERVISOR

執筆・監修|防災士 山根

アイピック株式会社所属。2024年に防災士資格を取得。IPIC SONAEで展開してきた製品の開発にチームの一員として携わり、商品開発で得た実務的な知見と防災士としての知識をもとに、防災情報を執筆・監修しています。

防災士 山根のプロフィールを見る

参考情報

  • 内閣府(防災担当)「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」
  • 経済産業省「災害時のトイレ備蓄」に関する情報
  • 厚生労働省「災害時の健康管理」に関する情報
  • 一般社団法人 日本トイレ協会・日本トイレ研究所 公開資料
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