防災ヘルメットはどこに置く?家庭・オフィスの保管場所
防災ヘルメットを買ったあと、保管場所に迷うことがあります。玄関か、寝室か。オフィスなら各席か、まとめて備蓄庫か。どこに置いても一長一短に見えて、決め手がつかみにくいためです。
この記事では、家庭とオフィスそれぞれの配置を、条件を整理して決められるようにします。場所ごとの比較、判断の手順、避けたい置き方、そして平時の配置と発災時の行動の違いまで扱います。
この記事の結論
- 置き場所の原則は、使う人がすぐ取り出せ、家具の転倒や扉の閉塞でアクセスできなくなりにくく、メーカーが指定する保管環境を満たす場所です
- 東京消防庁は地震時の行動として、物が「落ちてこない」「倒れてこない」「移動してこない」空間に身を寄せるよう案内しています。ヘルメットの置き場所も、この3つの条件で見ると判断しやすくなります
- 家庭は生活動線と就寝場所、オフィスは配布方式から決めます。一律に「玄関が正解」「各席が正解」とは言えません
- 揺れている間に、ヘルメットを取りに移動しないでください。まずその場で身の安全を確保します。置き場所の工夫は、それを前提にした平時の準備です
- 保管場所の工夫は、家具の転倒・落下防止対策の代わりにはなりません。落ちてくるものを減らす対策とあわせて進めます
防災ヘルメットの置き場所を決める3条件
置き場所の候補はいくつも思いつきますが、判断軸は3つに絞れます。
条件1|使う人が、その場面で取り出せるか
誰が、どの場面で使うのかを先に決めます。就寝中に使うなら寝室、在宅中に使うなら生活の中心にいる部屋、勤務中に使うなら各席の近く。「家の中のどこか」ではなく「その人がいる場所から手が届くか」で考えます。
停電で暗い状況も想定してください。照明が使えない中で、手探りで取り出せる位置かどうかが分かれ目になります。
条件2|落ちてこない・倒れてこない・移動してこない場所か
東京消防庁は「地震 その時10のポイント」で、揺れを感じたり緊急地震速報を受けた時は身の安全を最優先に行動し、丈夫なテーブルの下や、物が「落ちてこない」「倒れてこない」「移動してこない」空間に身を寄せて揺れがおさまるまで様子を見るよう案内しています。高層階(概ね10階以上)では揺れが数分続くことがあり、家具類が転倒・落下する危険に加えて大きく移動する危険があるとも示されています。
この3つの条件は、身を寄せる空間だけでなく、ヘルメットの置き場所を選ぶときにもそのまま使えます。高い棚の上に置けば落ちてきます。背の高い家具の前に置けば、倒れた家具にふさがれます。キャスター付きの什器の近くなら、移動してきて取り出せなくなることがあります。
扉や引き出しが開かなくなる可能性も見てください。収納の中に入れていても、前に家具が倒れれば開きません。
条件3|メーカーが指定する保管環境を満たすか
一般社団法人日本ヘルメット工業会は、防災用ヘルメットについて、50℃以上の高温になる場所や光のあたる場所では保管しないよう案内しています。変色や変形を起こし、性能が低下するためです。例として、事務所内等の光のあたる場所が挙げられています。これは団体資料の表現であり、一般的な室内照明すべてを直射日光と同一視するものではありません。
保護帽メーカーの加賀産業株式会社も、取扱のご説明のなかで、夏季の自動車内や暖房器の近く等のような50℃以上の高温になる場所、直射日光のあたる場所に長期間放置しないよう示しています。
取り出しやすさだけで決めると、この条件を外しやすくなります。直射日光が当たる窓際の棚、夏季に高温になる車内、暖房機器の近くなどは避けてください。温度や日当たりは設置環境によって異なるため、実際の条件とメーカーの指示を確認します。
置き場所の判断フロー|4段階で決める
候補が複数あるときは、次の順で絞り込みます。各段階で問題があれば、先に進まずその場で見直してください。
- 使う人と使う場面を決める判断質問:この1個は、誰が、どの場面(就寝中/在宅中/勤務中)で使うものですか。決まらない場合は、置き場所より先に「誰の分か」を決め直します。共用する場合は、誰が使用するか、どこから取り出すかも決めておきます。
- 落下・転倒・閉塞のリスクを確認する判断質問:その場所は、物が落ちてこない・倒れてこない・移動してこない場所ですか。扉や通路をふさぎませんか。一つでも当てはまらない場合は、家具を固定して条件を満たすようにするか、置き場所そのものを変更します。
- アクセス性と保管環境を確認する判断質問:暗い中でも手が届きますか。50℃以上の高温になる場所や、光の当たる場所になっていませんか。どちらかを満たさない場合は、別の候補に差し替えます。取り出しやすさと保管環境は、両方を満たす場所を探します。
- 平時に配置・取り出し・装着を試し、共有する判断質問:実際に取り出してかぶれましたか。家族や担当者は、その場所を知っていますか。本人が取り出せない、共有できていない場合は①に戻ります。配置後は、取り出しと装着を平時に確認してください。
このフローは「揺れの最中に取りに行く」ための配置ではありません
強い揺れを感じたら、まずその場で身の安全を確保してください。ヘルメットを取りに移動することを優先しないでください。消防庁の防災マニュアルでも、丈夫な机やテーブルなどの下にもぐり、頭を座布団などで保護して揺れが収まるのを待つよう案内されています。置き場所の工夫は、揺れが収まったあとに落下物や破損したガラスのある中を移動する場面に備えるためのものです。
家庭ではどこに置く?場所別の比較
家庭では、生活動線と就寝場所から考えます。それぞれに向く条件と、注意したい点があります。
| 場所 | 向いている条件 | 注意したい点 |
|---|---|---|
| 寝室 | 就寝中の地震に備えたい。深夜・早朝に家族が集まっている時間が長い | 背の高い家具やスタンド、鏡台が倒れてこない位置か。ベッド下や枕元など、手が届く範囲に収める |
| 玄関 | 屋外へ出る前に装着したい。防災リュックと一緒に持ち出したい | 玄関まで行く途中に落下物の危険がないか。靴箱の上など、落ちてくる位置に置かない |
| リビング | 在宅中に家族が過ごす時間が長い。家族全員が場所を把握しやすい | テレビや棚など、転倒・落下しやすい物の近くを避ける。収納の扉が家具でふさがれないか |
| 子ども部屋 | 子どもが自室にいる時間が長い。学校用と家庭用を分けたい | 本人が自分でかぶれるサイズと重さか。学習机の引き出しなど、本人が開けられる場所に置く |
| 階段付近の収納 | 複数階の住宅で、上下階の移動時に通る | 避難動線をふさがない配置にする。収納の扉が開かなくなる可能性を見る |
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家具の配置によっては、表の評価が逆転します。たとえば寝室に背の高い本棚があり固定していない場合、その部屋は「倒れてこない」条件を満たしません。場所の名前ではなく、その部屋の家具の状態で判断してください。
配置例|2階建て・大人2人と子ども2人の4人家族(架空のケース)
1階 玄関収納の中段:大人用2個(通常型・生活階用)。持ち出し用の防災リュックと同じ場所にまとめる
2階 寝室 ベッド脇の引き出し:大人用2個(折りたたみ型・就寝階用)。同じ大人2人が使う分を別の階にも配置する
2階 子ども部屋 学習机の引き出し:子ども用2個。本人が自分で開けられる段に入れる
※ 大人2人・子ども2人に対して合計6個を配置する、説明用の架空例です。大人用4個は同じ大人2人のために生活階・就寝階へ各2個を置く想定であり、法定の必要数量ではありません。実際の数は家族構成と部屋の使い方に合わせてください。
家族分はまとめる?分散して置く?
どちらが正しいということはありません。住宅の構造と、家族の生活時間で決まります。
- まとめて置くのが向く場合:平屋やワンフロアの住まい。家族が同じ部屋にいる時間が長い。点検や交換の管理を簡単にしたい
- 分散して置くのが向く場合:複数階の住宅で、就寝階と生活階が分かれる。家族の在室場所がばらける時間帯が長い。高齢の家族や子どもが、自室から移動せずに使えるようにしたい
必要な個数についても、一般的な必須数が決まっているわけではありません。使う人の数を基準に、住まいの構造と生活時間から判断してください。
分散して置く場合は、置き場所を1枚の紙に書き出して、家族で共有できる場所に貼っておくことをおすすめします。「2階寝室ベッド脇」「子ども部屋の机の2段目」と場所名で書くだけで十分です。分散配置は便利ですが、本人以外が場所を知らないと、誰かの分を届けることができません。点検の日に、この紙と実際の配置が合っているかも確認してください。
オフィスの保管場所|各席・フロア共用・中央一括
オフィスでは、発災時に誰がどう手にするか、つまり配布方式から配置が決まります。
| 配置方式 | 向いている条件 | 注意したい点 | 管理のポイント |
|---|---|---|---|
| 各席に事前配布 | 席が固定されている。収納できる引き出しやロッカーがある | 収納の薄さが必要。離席中や在宅勤務日は使われない | 受領記録を取り、異動・退職時の回収ルールを決める |
| フロア共用棚 | フリーアドレス。席が流動的 | 棚が転倒・落下しない位置か。取りに行く動線が安全か | フロアごとの配布担当を決める |
| 中央一括(備蓄庫) | 数量が多い。在庫管理を一元化したい | 備蓄庫まで取りに行く時間がかかる。エレベーター停止時に届かない | 配布担当と搬送経路を事前に決めておく |
| 受付・エントランス | 来訪者の対応が必要。入退館の導線上にある | カウンター下など、来訪者から見えず取り出しやすい位置に | 受付担当が管理。不在時の代行者を決めておく |
| 会議室・共用スペース | 来訪者との打ち合わせが多い。滞在時間が長い | 室内の什器が倒れて出入口をふさがないか | 会議室ごとに数量と場所を台帳に記録する |
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東京都の帰宅困難者対策ハンドブックは、高層ビルに所在する企業等について、エレベーターが停止した場合に備えて備蓄品の保管場所を分散させておくことを考慮するよう、チェックリストで示しています。また、配布作業の軽減や個人の防災意識向上等の視点から、事前に備蓄品を従業員等へ配布しておく方法を検討することや、保管されている備蓄品が避難通路を塞ぐ障害物となる等、消防法令等の違反状態とならないようにすることも挙げられています。
発災時に社内で生じる業務の例としては、安全確保のためのヘルメット・手袋等の配布、外来者や来館者等の保護、避難誘導などが示されています。
来訪者用は「誰が管理し、誰が配るか」まで決める
来訪者用のヘルメットを置く場合、置き場所と同時に次の3点を決めてください。置き場所だけ決めて担当が決まっていないと、発災時に誰も動けません。
- 誰が数量と場所を管理するか:受付、総務、フロア担当など。台帳に記録する担当者を1人決めます
- 災害時に誰が配布・案内するか:来訪者は社内の配置を知りません。案内する担当を決めておきます
- 担当者が不在のときにどう引き継ぐか:在席していない時間帯の代行者を決め、場所を共有します
なお、来訪者分について一律に人数分の備蓄が義務づけられているわけではありません。来訪者の人数や滞在時間、自社の受入れ方針に応じて判断してください。数量の決め方や発注の進め方は法人向け防災ヘルメットの選び方|必要数量・名入れ・大量購入のポイントにまとめています。
防火扉・通路・避難口をふさがない
収納ボックスやラックを後から追加する場合は、防火扉の可動範囲、通路幅、避難口の前を避けてください。備蓄品の置き方が消防法令等の違反状態にならないよう、配置を決める段階で建物の管理者や防火管理者に確認することをおすすめします。
配置例|1フロア・従業員60名のオフィス(架空のケース)
各席の引き出し:従業員用60個(折りたたみ型)を事前配布。離席時も席に残る
受付カウンター下:来訪者用4個。受付担当が管理し、不在時は総務が代行
会議室の収納棚:来訪者用6個(例:2室に各3個)。室ごとに台帳へ記録
防災備蓄庫:予備・交換用5個。総務が在庫と点検日を管理
※ 合計75個(従業員60個+来訪者用10個+予備5個)の架空モデルです。法定のヘルメット必要数量を示すものではありません。実際は最大同時在館人数、来訪者、保管・配布方法に応じて算定してください。
通常型と折りたたみ型で保管方法はどう違う?
形状によって、置ける場所と準備しておくことが変わります。安全性の比較ではなく、収納と使い方の違いです。
| 観点 | 通常型 | 折りたたみ型 |
|---|---|---|
| 収納場所 | 形が崩れないため面積と高さが必要。棚や備蓄庫向き | 薄くなり、引き出しやロッカーに収まりやすい |
| 分散配置のしやすさ | 置ける場所が限られる | 各席・各部屋へ分けやすい |
| 取り出してから装着まで | 取り出してかぶる。手順が少ない | 展開してからかぶる。手順が1つ増える |
| 事前の準備 | サイズ調整とあごひもの確認 | 左記に加えて、説明書どおりに展開できるかの確認 |
| 置き場所を決めるとき | 収納スペースの高さを測る | 収納時の実寸を測り、引き出しの奥行きに収まるか見る |
※ 横にスクロールしてご覧いただけます。安全性能の優劣を示す表ではありません。
折りたたみ型を分散配置する場合は、収納時の実寸を測ってから場所を決めてください。「薄いから入るだろう」で進めると、引き出しの奥行きが足りないことがあります。構造面の安全性については折りたたみ防災ヘルメットは安全?通常型との違いと注意点で整理しています。
規格の見方、サイズの合わせ方を含めた選び方全般は防災ヘルメットの選び方完全ガイド|規格・種類・サイズ・保管方法を解説をご覧ください。
避けたい置き場所と保管時の注意
避けたい置き場所
- 高い棚の上:揺れで落ちてきます。落下物そのものになります
- 固定していない背の高い家具の前や中:倒れればふさがれ、扉も開きません
- 直射日光が当たる窓際:長時間の日光曝露を避け、メーカーの保管条件を確認します
- 暖房機器・厨房設備のそば:局所的に高温になります
- 屋外の物置・ベランダ:高温・直射日光・湿気にさらされやすいため、実際の環境を確認し、条件を満たせない場合は避けます
- 通路・避難口・防火扉の前:避難の妨げになります
- 湿気のこもる場所:カビや部品の状態変化がないか確認し、メーカー指定の保管条件に従います
車内保管は、保管場所としては適しません
加賀産業の取扱のご説明では、夏季の自動車内が50℃以上の高温になる場所の例として挙げられ、長期間放置しないよう示されています。外出先での備えを考えて車に載せておきたくなりますが、常時置いておく保管場所としては適していません。どうしても車に載せる必要がある場合は、長期間放置せず、定期的に状態を確認してください。
保管時にしないこと
加賀産業の取扱のご説明では、保護帽に腰掛けたり物を入れて運んだりすると、変形して着装体・衝撃吸収ライナー・帽体等を傷つけ性能が低下すると案内されています。床等に放り投げることも、帽体の材質を傷め性能が低下するため避けるよう示されています。また、メーカー指定以外のラベルやステッカー類の貼付、ベンジンやシンナー等の有機溶剤の使用についても、帽体が侵される、クラックの原因になるなどの理由で避けるよう記載されています。
収納のついでに上に物を重ねる、名前のシールを貼る、汚れを溶剤で落とす。どれもやってしまいがちですが、性能に影響します。帽体の汚れは中性洗剤を湿した布で拭き取り、清水ですすいだ布で清拭するよう案内されています。
保管場所の工夫は、家具の固定の代わりにはなりません
置き場所を整えても、落ちてくるもの・倒れてくるものが減るわけではありません。東京都のハンドブックでも、オフィス家具類の転倒・落下・移動防止対策やガラス飛散防止対策の実施が、施設の安全確保のポイントとして挙げられています。家具の固定とあわせて進めてください。
平時の配置と、発災時の行動は分けて考える
ここまでは平時に決めておくことです。実際に揺れが起きたときの行動は、これとは別に整理しておく必要があります。ヘルメットの着用を、身の安全確保より優先させないでください。
就寝中に揺れを感じたら
消防庁の防災マニュアルでは、寝室での地震について、窓ガラスや照明器具の破片を避けるため枕や布団などで頭を保護し、スタンドや鏡台などが倒れてこない位置に移動するよう案内されています。枕元に置いていても、揺れている間に手を伸ばして無理な姿勢を取らないでください。まず手近なもので頭を守り、揺れが収まってから、足元の破片に注意して行動します。
勤務中に揺れを感じたら
その場で身の安全を確保することが先です。丈夫な机の下などに身を寄せ、揺れが収まるのを待ちます。各席にヘルメットがあっても、引き出しを開けるために身を起こさないでください。揺れが収まったあとも、落下物、破損したガラス、通路の状態を確認してから行動します。
東京都の帰宅困難者対策ハンドブックでは、職場で被災した場合、施設の安全確認と従業員等の安否確認を行い、災害関連情報等の収集や周辺の被災状況等の確認をしたうえで、従業員等を施設内または他の安全な場所で待機させるよう案内されています。来所者も、従業員等に準じて待機させるとされています。
外出中に揺れを感じたら
自宅や職場に戻ってヘルメットを取りに行くことを前提にしないでください。消防庁の案内では、オフィス街・繁華街では窓ガラスや看板などが落下することがあるため、鞄などで頭を保護し、できるだけ建物から離れるとされています。現在地での安全確保と、避難情報の確認を優先します。
東京都のハンドブックでも、屋外で被災した場合はまず安全な場所へ移動して揺れが収まるまで留まり、状況が落ち着いたところで近くの一時滞在施設等を利用し、無理な帰宅は避けるよう案内されています。
行動は状況によって変わります
建物の構造、階数、周囲の状況、時間帯によって、適切な行動は異なります。ここで示したのは一般的な考え方です。実際の行動は、その場の状況と、行政機関や施設管理者からの情報にもとづいて判断してください。いずれの場合も、ヘルメットを手にすることより、身の安全を確保することが先になります。
置いて終わりにしない|取り出しと装着の確認
配置を決めたら、平時に一度試してください。確認する内容は次のとおりです。
- 決めた場所から取り出すまでに、障害物がないか
- 使う人が自分で取り出せるか(子ども・高齢の家族は特に)
- サイズを調整し、あごひもを締められるか
- 折りたたみ型は、取扱説明書どおりに展開できるか
- 眼鏡や補聴器と干渉しないか
この確認は、点検と同じ日にまとめると負担が少なくなります。日本ヘルメット工業会は、防災用ヘルメットについて年に1回以上の点検を行い、異常が認められた場合は本体または部品を交換するよう案内しています。点検項目と交換の目安は防災ヘルメットの耐用年数は何年?寿命・交換時期・点検方法をご覧ください。
家庭・オフィスの配置チェックリスト
家庭
- 使う人を決めた:1個ごとに持ち主が決まっている
- 就寝場所からの取り出しやすさを確認した:無理なく届く場所か、家具の転倒リスクを確認した
- 落下・転倒・閉塞を確認した:高い棚の上、固定していない家具の前を避けた
- 保管環境を確認した:窓際、車内、暖房機器のそばになっていない
- 暗い中でも取り出せる:手探りで届く位置にある
- 家族全員が場所を知っている:書き出して共有した
- 一度かぶって確かめた:サイズ調整とあごひもを確認した
- 家具の固定とあわせて進めている:置き場所だけで完結させていない
オフィス
- 配布方式を決めた:各席/フロア共用/中央一括のどれかを選んだ
- 来訪者用の場所を決めた:受付・会議室など、滞在場所に合わせた
- 管理担当を決めた:数量と場所を記録する担当が1人決まっている
- 配布担当と代行者を決めた:担当者不在時の引き継ぎ方法がある
- 避難動線を確認した:防火扉、通路、避難口をふさいでいない
- 高層階は分散を検討した:エレベーター停止時でも届く配置にした
- 台帳に記録した:拠点・場所・数量・点検日を残している
- 家具の転倒防止対策を実施している:什器の固定とガラス飛散防止を進めた
IPIC SONAEの防災ヘルメット
以下は商品ページに掲載されている情報です。仕様は変更されることがあるため、購入前にご確認ください。
折りたたみ防災ヘルメット オサメット(加賀産業製、型番KGO-1・KGOJR-1)は、収縮式(蛇腹形状)で、収納時はA4サイズ・厚さ45mm。頭囲寸法は大人用55〜64cm、ジュニアサイズ50〜56cmです。メーカーの製品カタログでは重量を大人用KGO-1・ジュニア用KGOJR-1ともに約375gと記載しています。大人用のカラーはブラック、ホワイト、オレンジ、ブルーで、このうちブラックはIPIC SONAE限定カラーです(取り扱い範囲は変更される場合があります)。ジュニアサイズにブラックの設定はありません。引き出しやロッカーへの分散配置を考えている場合は、収納時の寸法を置き場所の実寸と照らしてください。
防災用軽量ヘルメットは、頭囲寸法54〜62cm、重量約330g、材質はABS樹脂。カラーはホワイト、ブラック、イエロー、スカイブルー、ハイトーングリーン、エンジ、ネイビーの7色です。展開の手順がなく、取り出してそのままかぶれます。手順を少なくしたい場合や、棚・備蓄庫にまとめて保管する場合に向きます。
置き場所に合わせて選ぶ
収納時のサイズ、頭囲寸法、重量、カラー展開を商品ページに記載しています。置きたい場所の寸法を測ってから比べると、迷いが少なくなります。
企業・自治体・学校・施設でのまとめ注文や名入れのご相談は、お問い合わせから承っています。
よくある質問
Q. 玄関と寝室、どちらに置くべきですか?
使う場面で決まります。就寝中の地震に備えるなら寝室、避難を始める前に装着したいなら玄関です。どちらか一方に絞る必要はなく、人数分を分けて置く方法もあります。いずれの場合も、固定していない背の高い家具が倒れてふさがれない位置かを確認してください。
Q. 防災リュックの中に入れてもよいですか?
収納できるなら選択肢になります。ただし奥にしまうと取り出すのに時間がかかるため、取り出しやすい位置に入れてください。リュックに入らない場合は、リュックのそばに置いて一緒に持ち出す方法があります。詳しくは防災リュックにヘルメットは必要?防災ずきんとの違いと備え方をご覧ください。
Q. 車の中に置いておくのはどうですか?
常時の保管場所としては適しません。夏季の自動車内は50℃以上の高温になる場所の例として挙げられ、長期間放置しないよう案内されています。外出先での備えを重視する場合でも、長期間置きっぱなしにせず、定期的に状態を確認してください。
Q. オフィスは備蓄庫に一括保管でよいですか?
在庫管理はしやすくなりますが、発災時に備蓄庫まで取りに行く時間がかかります。高層ビルではエレベーターが停止した場合に備えて保管場所を分散させることが検討項目として挙げられています。一括保管を選ぶ場合は、配布担当と搬送経路を事前に決めておいてください。
Q. 家族分はまとめたほうがよいですか?
住まいの構造によります。平屋やワンフロアならまとめると管理が簡単です。複数階で就寝階と生活階が分かれる場合は、階ごとに分けると移動距離が短くなります。分散する場合は、置き場所を書き出して家族で共有してください。
Q. 折りたたみ式は、置くだけでなく練習が必要ですか?
必要です。展開の手順が加わるため、購入した日に一度、取扱説明書に従って展開し、装着して、収納形状に戻すところまで試してください。使う人が自分で展開できるかも、このときに確認できます。
Q. ヘルメットの上に物を置いてもよいですか?
避けてください。メーカーの案内では、保護帽に腰掛けたり物を入れて運んだりすると変形し、着装体・衝撃吸収ライナー・帽体等を傷つけて性能が低下するとされています。収納の都合で重ねる場合も、荷重がかからない置き方にしてください。
Q. 名前のシールを貼ってもよいですか?
メーカー指定以外のラベルやステッカー類の貼付は避けるよう案内されています。薬品や粘着材によって帽体が侵されたり、電気用の製品では耐電圧性能が低下したりするおそれがあるためです。識別が必要な場合は、収納場所側に表示するか、メーカーの名入れ対応をご検討ください。
Q. 揺れている間に取りに行ってもよいですか?
いいえ。まずその場で身の安全を確保してください。丈夫な机やテーブルなどの下にもぐり、頭を保護して揺れが収まるのを待つよう案内されています。ヘルメットは、揺れが収まったあとに落下物や破損したガラスのある中を移動する場面で使うものと考えてください。
まとめ
置き場所は、使う人・使う場面から決めます。そのうえで、物が落ちてこない・倒れてこない・移動してこない場所か、暗い中でも手が届くか、50℃以上の高温や光の当たる場所になっていないかを確認します。家庭は生活動線と就寝場所、オフィスは配布方式が出発点です。
そして、配置を決めたら一度試してください。取り出して、かぶって、あごひもを締める。ここまで確認して、初めて使える状態になります。
揺れている間は、ヘルメットより身の安全が先です。置き場所の工夫は、揺れが収まったあとの移動に備えるためのものであり、家具の固定の代わりにはなりません。
まずは現在の保管場所と、取り出すまでの動線を確認し、家族や担当者と共有してください。防災を、「じぶんゴト」に。
AUTHOR / SUPERVISOR
執筆・監修|防災士 山根
アイピック株式会社所属。2024年に防災士資格を取得。IPIC SONAEで展開してきた製品すべての開発に携わり、商品開発で得た実務的な知見と防災士としての専門知識をもとに、防災情報を執筆・監修しています。